Q&A 2. 教員免許状の取得

大学の授業と複数の教員免許状の取得について補足

「複数の教員免許状の取得は可能ですか?」とか 「教科の○○と△△の教員免許状の取得は可能ですか?」という質問をよく受けます。 しかしながら、この質問に対して正確に回答することは難しく、その事情を少し説明します。 「大学の時間割」、「キャップ制」、「教員免許状を取得する意義」の3点についてです。

〇 大学の時間割

大学では数多くの授業が開かれており、これらが時間割として組まれています。 この時間割の中から自分にとって必要な授業をみつけて自分の時間割を作り、それに従って授業を受けていきます。 そうして教職課程であらかじめ決められている授業や実習などを全て受け終えると(申請により)教員免許状を取得することが出来ます。

複数の教員免許状を取得しようとすると、当然ながら受けるべき授業や実習などが多くなります。 このため同じ時間に複数の受けるべき授業があり、どれか一つしか受けることができないという状況が生じることがあります。 「山口大学教育学部の特色」の 「表2.山口大学教育学部の各コース・選修で卒業と同時に取得できる教員免許状」に記してあるものは、 そのコース・選修の学生であれば、必ず必要な授業が受けられるように時間割が設定されていますので、安心してください。

それ以外の教員免許状の取得に必要な授業は、時間割に重複が無ければ受けることができます。 しかしながら大学では数多くの授業が開かれており、時間割も毎年変わるため、 学生個別の教員免許状取得希望に対して必要な授業が重複しないことを保障できないのです。

〇 キャップ制

大学では数多くの授業が開かれていますが、各学期で受けることのできる授業の数に制限が設けられています。 これを「キャップ制」といいます (「学士課程教育の構築に向けて(答申)」の「用語解説」のを参照)。 教員免許状の取得に必要な授業だからといって、 また、自分の時間割に空きがあるからといって、無制限に授業を受けてよいわけではありません。 結果的に大学4年間で受けることのできる授業数には限りがあり、複数の(たくさんの)教員免許状の取得にはおのずと制限が生じます。

〇 教員免許状を取得する意義

なぜ複数の教員免許状を取得したいのか、自分の理想とする教師像と照らし合わせて考えてみましょう。 高校生・受験生の時点で、また大学1年生の時点で、理想の教師像が固まっている人は少ないでしょう。 将来の可能性を考えて、複数の教員免許状を取得しておきたいという気持ちは理解できます。 大学で学んで行く中で、成りたい教師像が固まっていけば、取得したい教員免許状も絞られていくことでしょう。

以上を理解した上で、次のQ&Aを読んでみてください。


  • Q:小学校と中学校・高等学校などの複数の教員免許状を取得したいのですが、可能でしょうか? また、小学校と中学校の両方の教員免許状を取得しておいた方がよいでしょうか?
  • A:山口大学教育学部では複数の教員免許状の取得が可能です。 表2の組み合わせの他に、様々なケースが考えられますので、詳しくは大学入学後に先生に相談してみましょう。 「先生になりたい人へ(一般的なお話)」でもお話ししたように、 皆さんそれぞれが目指す教師像をお持ちだと思います。 そのような教師像に近づけるよう、大学の教職員は皆さんを支援していきます。 複数の教員免許状の取得については、出来るだけいろいろな組み合わせが取得できるように考えています。 例えば、もし皆さんが次のような想いを持っておられれば、 教員免許状取得のための授業の取り方・前提となる知識理解について助言したり、 関連するちゃぶ台プロジェクトの活動を紹介するなどの支援をしていきます。

    • 大学の数学をきちんと学んだ上で、小学校と中学校・高等学校(数学)の一種免許状を取得して、 小学校の子どもたちに算数を教えたい。
    • 自文化・他文化を理解したうえで、小学校で外国語科を担当し、子どもたちに多様な文化があることを伝えていきたい。 そのため、国際理解教育選修に入学し、小学校と中学校・高等学校(外国語(英語))の一種免許状を取得したい。
    • 中学校の理科の一種免許状を主に考えているが、技術の一種免許状も取得して、 自然の仕組みから身の回りの生活への応用まで考えて2つの教科を教えてみたい。
    • 中学校の技術と家庭の一種免許状を取得し、中学校の先生になって技術・家庭科をすべて教えてみたい。

    なお、中学校と高等学校の同じ教科の一種免許状を取得する場合、受けるべき授業の多くは重複しています。 また、教科教育コースでは、高等学校の教員免許状を取得するための教育実習は中学校で行うことにしています。 したがって、小学校の教員免許状に加えて、中学校の一種免許状を取得する場合、 同じ教科の高等学校の一種免許状も(必ずとは言い切れませんが)ほぼ同時に取得可能となり、3つの教員免許状を取得することが可能です。 小中一貫教育・義務教育学校や小学校高学年の教科担任制の導入が話題となっています。 この点からも、小学校と中学校の教員免許状を取得している教員は求められています。 大好きな教科があって中学校の先生が第一希望ならば、教科教育コースに入学し、 小学校と中学校の両方の教員免許状を取得されてはいかがでしょうか。

    取得を希望する免許状については、大学2年次の7月に確認します。 1年次の当初の予定からの変更も可能ですので、大学での学びに少し慣れてから、もう一度考えてもよいでしょう。

  • Q:特別支援教育コースに入学し、さらに高等学校・情報の教員免許状を取得することは可能ですか?
  • A:まず前提として、特別支援教育コースでは、次の1.又は2.のいずれかの基本の組み合わせで教員免許状を取得します。

    1. 特別支援学校教諭一種免許状(知的障害者、肢体不自由者、病弱者に関する教育の領域)、及び、小学校教諭一種免許状
    2. 特別支援学校教諭一種免許状(知的障害者、肢体不自由者、病弱者に関する教育の領域)、及び、中学校教諭一種免許状(山口大学教育学部で取得できる教科)
    このため、特別支援教育コースでは、1.又は2.の基本の組み合わせだけでも受けるべき授業が少し多くなります。 その上さらに、高等学校・情報の教員免許状を取得しようとすると、情報に関する授業を追加で受けることになり、 大学4年間で必要なすべての授業を受けるにはかなりの勉強量と授業の取り方の工夫が必要となります。

    教職大学院へ進学して教育学部の授業を受けることも可能ですので、 まずは大学4年間で基本となる特別支援教育のことを学び、余裕があれば情報に関する授業も受けた上で、 教職大学院で情報に関する授業を受けて、4年間+2年間のトータル6年間で計画してはいかがでしょうか。

  • Q:小学校教育コースに所属し、幼稚園と特別支援学校の両方の教員免許状を取得することはできますか?
  • A:小学校教育コースでは小学校教諭一種免許状を必ず取得しますが、 それに加えて幼稚園教諭と特別支援学校教諭の両方を大学4年間で取得することはできません。 理由は4年次に行う教育実習が同じ時期にあるためです。 ご希望に対しては、大学卒業時に次のいずれかの組み合わせで免許状を取得されることをお勧めします。
    • 小学校教諭一種免許状、及び、幼稚園教諭免許状
    • 小学校教諭一種免許状、及び、特別支援学校教諭免許状(知的障害者、肢体不自由者、病弱者に関する教育の領域)
    その上で、教職大学院に進学して学部の授業や教育実習を追加で受けて、 6年間をかけて小学校教諭・幼稚園教諭・特別支援学校教諭の3つの免許状を取得してはいかがでしょうか。
  • Q:保健室の先生(養護教諭)になるための免許状を取得することはできますか?
  • A:山口大学教育学部では、養護教諭の免許状を取得することはできません。 参考までに、文部科学省のウェブページ:「養護教諭の免許資格を取得することのできる大学」を紹介します。 なお、教職大学院においては、既に養護教諭一種免許状を取得している人が養護教諭専修免許状を取得することは可能です。
  • Q:中学校の社会と高等学校の社会の両方の免許状を取得したいのですが、両者で履修方法等に違いはありますか?
  • A:中学校や高等学校の教員免許状を取得するにあたり、必要となる授業を受けていくことに違いはありません。 ただ社会科固有のこととして、高等学校では「地理歴史」と「公民」に分れますので、 これらの免許状も「高等学校教諭一種免許状(地理歴史)」と「高等学校教諭一種免許状(公民)」となります。 このため、高等学校のこれら2つの免許状を取得するには、「中学校教諭一種免許状(社会)」を取得するよりも多くなります。 受けるべき授業については大学入学後によく確認してください。
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